西遊記
昨日、本屋にいったとき西遊記が平積みになっていました。それで、西遊記について考えたので書きます。最近、派遣会社のCMで八戒(=ブタ)が三蔵法師(=坊主)に不等にいじめられているCMがありました。でも原作というか、私が読んだ岩波の西遊記では全然違いました。むしろブタは坊主にとても可愛がられています。おそらく色んな形にリメイクされた西遊記があるとおもいます。ただ日本の子供向けの物や映画など一般的な西遊記はキャラ付けがつまらないものが多い気がします。岩波のキャラ付けは、とてもおもしろかったです。
一般的な西遊記は、ズッコケ3人組に似たキャラ付けになっています。悟空はチビ、活発だが、問題を起こす。八戒は温厚だけど役立たずのデブ。悟浄は知的キャラ。三蔵は先生みたいな偉い人。しかし、岩波のキャラ付けは全然違っています。何が近いか考えていてドラえもんが近いと思いました。八戒がジャイアン、わがままで問題を起こす。悟浄がスネオ、特にたいしたことはやらない。そして悟空がのび太ではなく、問題を解決するドラえもん。坊主がドラえもんに泣きつくのび太です。
岩波の西遊記では、特に後半の悟空がとても頑張っています。悟空の真摯な態度には、感動さえ覚えます。世間で悟空が乱暴者で仕方ないと思われていたりするのが可愛そうだし、坊主が偉い人だというイメージになっているのもアレです。長い本ですが皆さん読んでみてください。
- 作者: 中野美代子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1977/01/01
- メディア: 文庫
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